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ワンルームマンションでキエーロお試し中【ひとり暮らしのコンポスト】

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murr-ma.hatenablog.com
以前こちらの記事で、「堆肥とか扱いかねるし、ちょっとコンポストはハードル高いなぁ」とボヤいていた私。
世の中には親切な方がいるもので、投稿後すぐに「キエーロなら土は増えませんよ」と教えて頂くことができました。

な、なんと……!

いざというときに土を撒く庭のない賃貸勢にとって、堆肥の処理は結構むずかしい問題です。
そこを考えなくて良いとなると、正直めっちゃハードル下がる。

となれば試してみるしかないよね?
……ということで、マンション1人住まいのコンポスト、取り敢えず始めてみました。

キエーロって何?

「キエーロ」の一語で検索してみたら、色んな自治体のページで紹介されていました。
以下は、寒川町さんのサイトのからお借りしたご説明。

 キエーロは、土の力で生ごみを分解する生ごみ処理器です。
 黒土の中にいる微生物が生ごみを分解するため、特別な菌等を購入する必要はありません。
 また生ごみを入れても土の量は増えませんし、正しく使えば、虫や臭いは発生しにくいといった特徴もあります。
 従来のコンポスターは本体を庭などに埋め込む必要がありましたが、キエーロは箱の中に黒土を入れる構造なので、ベランダなどのコンクリート上でも置くことができます。

なんだか、読めば読むほど賃貸向き。
てっきりお庭がないと使えないんだと思ってたよ!

色々見た中で、愛川市の保存版キエーロハンドブックがわかりやすかったので、今回はこちらにお世話になりつつ、お勉強してみました。

準備①「キエーロ」の箱と置き場所

まずは、土を入れる箱と設置場所。
説明では木の箱が使われていましたが、キエーロ使用中の先輩方は、プランターや古い衣装ケースなど、色々なものを再利用されているよう。

臭いや虫の発生を抑えるためには、土の表面が乾いているのが大切とのことで、雨除けの蓋を着けるのが基本のようです。
しかし、土中のバクテリアは太陽の光と酸素がある方が元気に分解してくれるので、
 ①太陽光を通す透明の蓋であること
 ②横に風が通る隙間があること

に気を遣っている様子でした。ふむふむ。

準備②「キエーロ」の土

オススメは市販の黒土
腐葉土・培養土は不向き。粘土質や砂の多い土も不適とのことでした。

準備する量は箱のサイズによりけりですが、地面に接していないベランダタイプだと、大体100Lで1回500gの生ごみが処理できるという計算らしい。ほうほう。

続いては使い方。

埋め方の基本①穴の深さは20cmぐらい

これは、20cmぐらいが最もバクテリアの働きが活発だから、というのがひとつめの理由。
そして当然、埋め方が浅いと虫や匂いの原因にもなりますよ、という理由もあるようです。

埋め方の基本②生ごみは4〜5日に1回を目安に投入

特に野菜などは、新鮮な状態よりも少し熟成された方が分解されやすいとのこと。なるほど。
毎日じゃなくていいというのは、使う方としてもラクチンですな。

埋め方の基本③適度な水分とともによく混ぜる

バクテリアが働くには、光、酸素、そしてお水も必要。
なので、生ごみと混ぜる土は、握ったらまとまる程度の水分が含まれていた方が良いそう。
そして当然、生ごみと土はよく混ぜて、生ごみにバクテリアが接しやすくしてやる方が分解は進みます。
なので、大きな生ごみは細かく切るといいですよ〜、ということも、あちこちでおススメされていました。

埋め方の基本④最後は乾いた土をたっぷりかける

この、乾いた土、というのが大事なポイント。
表面の土が湿っていると、臭いが上がってきてしまうため、虫が寄ってくる原因になるようです。
だからこそ、風通しをよく保つことはもちろん、最後にかける乾いた土を確保しておくことも大事なんですね。

マンションひとり暮らしのキエーロ作り

上記を踏まえつつ、作ってみました。
しかし今回は、自分がまず継続可能だろうと思われる最低クオリティのキエーロで、どこまでのパフォーマンスが得られるか、という趣旨で、だいぶ厳しめのトライをしてみました

良い子は真似しちゃダメよ……

①箱

使った箱はこちら

セリアの蓋つきケースです。
以前収納に使っていて → ものが減って使わなくなって → でも引越し先の収納事情によっては使うかも知らんから、転居先決まるまで置いとこうとなって、家に保管してあったもの。

サイズは26x14x12cm程度なので、入れられる土の量は2Lがせいぜい

……そうなの、めっちゃ少ないの。

しかし蓋つきの商品なので
 ①蓋が閉められる:ガムテープで目張りしたら、一緒に引っ越しできちゃう?
 ②蓋がトレー代わりになる:外に出して置いたのを、台風だ雪だ何だで家の中にしまう時、室内にしまっておいた蓋をトレー代わりにすれば、床が汚れず快適
というメリットもあります。たぶん……

②土

土はこちらを購入。


探したら、ちょうど2Lの黒土が売っていたので、これにしました。

③置き場所

そして今回これを、敢えて室内に置いて試してみようと思います。
窓がなくて日当たりは期待できない、台所。
夏なので気温はまずまずですが、それ以外はあまり振るわないこの条件下で、果たしてどれだけ分解をがんばってくれるか。
ドキドキです。(冷や汗混じり)

埋めてみた

Day1

いよいよ初日。
ちょうど買ってきた野菜をまとめて仕込んだので、こんな感じで不食部を放り込み、しっかり混ぜた後乾いた土で覆いました。
大きいままでどれくらい分解されてくれるか、恐いもの見たさで敢えて刻まず投入
それより何より、入れ過ぎじゃないか疑惑……
素材は玉ねぎ、ズッキーニ、パプリカ。
いずれもバクテリアが得意じゃない、新鮮な野菜の皮やヘタです。
夏場の分解所要日数は4〜5日が目安とのことですが、さすがに厳しいかな?

Day4

Day1分を掘り返すのはまだ早かろう……と思い、使っていなかった方のスペースに、お菓子の空き容器に溜めていた生ごみを投入。

見た目ほぼほぼコーヒーですが、この中に野菜くずとかが紛れてます。
これにまた乾いた土を被せ、引き続き放置。

掘り起こしてみた

Day7

そろそろいいかな……?
特に根拠はなく、単純にちょっと時間があったし気になっていたしで、初回投入から7日目に掘り返してみました。
ザクザク……
ザクザクザク……
ザクザクザクザク……

結構カタマリのまま入れてしまったので、もっと分解途中のものとか出てくるのかな?
と思っていたのですが、なんか意外と土ばかり
石ころの様なカタマリがちょいちょいあったので割ってみると、

断面は赤土のような色。
そのつもりで見てみると結構いっぱいありました。
もしやコレ、コーヒー滓かな?
その目で見ると、黒土とは明らかに違う、灰色がかった土もいっぱいあって、コレはコーヒー滓分解途中のヤツかもしれないぞ、と推測。
さらにしつこく掘り返したら、やっと玉ねぎの根っこの部分が出てきました。
結局、一番原型が残っていたのは玉ねぎの皮と(茶色の部分)と根っこで、後はほとんど土と同化していた状態。

……あ、いや、こんなのもあった!

このニョロニョロ。
なんと芽が出ています。パプリカの種です!
根っことか、種とかは、普段からさすが土の中で頑張ってるだけありますよね。
コレがどこかの時点で分解されてしまうのか、それとも今後さらにニョキニョキ行くのかは、ちょっと気になる。

ちなみに作業中は、底まで掘ると濡れた土の匂いが少ししましたが、その他生ごみっぽい匂いとかはなし。

予想以上にがんばってくれるじゃないの。
2Lの黒土に期待以上の頼もしさを感じつつ、初回評価は終了です。

感想

中々いい感じだぞ、と、個人的には思ったのですが、どうでしょ?
あんまり調子にのるなよ〜、と内心で自分にブレーキをかけつつ、なんだか未知の動物を飼い始めたようなワクワクした気分に包まれております。むふ。

箱が小さい分、上にかける土の層が薄くなるので、お外に出すのはもう少し埋め方に習熟してからにしようかな、と思案中。
最初は、使わなくなった洗濯ネットを虫除け代わりに被せるのもありかな、なんてことも考えています。

ただ、今後は髪の毛は入れないようにしようと反省しました。
私はお風呂のごみ受けをシンクで洗っちゃったりするので、生ごみと髪の毛混ぜちゃってる時があるんですよね。
しかし、やっぱり髪の毛は分解に時間がかかりそうな雰囲気だったので、今後はごみ袋に直接ポイするようにしようと思います。

それを除けば基本的に、コーヒー滓をお菓子やヨーグルトの空箱に溜めていって、そこに時々出た野菜のヘタやら何やらを放り込んでいく(こうするとコーヒーの消臭効果で臭わないのよ)、という我が家の生ごみ処理習慣は、キエーロとも相性が良さそう。
今まで通り溜めたものを、時々埋めていくだけなので、割とノーストレスで続けられそうです。

ただし、大きさ的にはそんなに処理能力は高くないはずなので、特に冬場は無理をさせないようにしないとですね。
しばらく付き合いながら、色々試行錯誤していってみようと思います。

まとめ

ごりごり厳しめの条件で始めてみたワンルーム独居版キエーロ。
予想外の黒土の威力を見せつけられました。
今後は、ちゃんと生ごみを小さくしたり太陽光と風に当ててみたり、より能力を発揮してもらいやすいように環境を整えつつ、育てていこうと思います。

しかし、一回使っただけですが、自分の出したごみを自分の手元で処理できるって、思っていた以上に気持ちいいんですね。
自分で片を付けられる以上のものを持たないというのが、本来の健全な暮らし方なのかも。
そんなことを感じました。