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オートミールのススメ【災害用備蓄を考える】

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こんにちは、むるまです。
早いもので、もう8月ですね。
台風や集中豪雨などの災害が気になるこの季節。
わが家では毎年この時期になると、時間を見つけて防災備蓄の確認をするようにしています。

そんな中で、去年からわが家のローリングストックに加わったのが、オートミール
昔はなんとなく縁遠く感じていた存在ですが、実際に口にしてみると、「これは災害時向きだぞ!」と感じるポイントがたくさんありました。

というわけで本日は、災害用備蓄としてのオートミールの助かりポイントについて、まとめて見たいと思います。

オートミールって何?

と、その前に。
そもそもオートミールって何? という方のために、まずは簡単にご紹介です。

オートミール(oatmeal)とは、オーツ麦(燕麦)を脱穀して、食べやすく加工したシリアルの一種です。
オーツ麦を押しつぶしたり、カットしたりして乾燥させただけの全粒穀物(精製していない穀物)なので、食物繊維ビタミンB群タンパク質などの栄養素が豊富です。

わたしは、オートミールというと幼い頃に映画で見た、ポリッジ(お粥状にしたもの)を嫌そうに食べる子供のイメージが強かったので、
「きっとまずいんだろうなぁ……」と、かつては遠巻きにしていました。
しかし今ではすっかり、そのシンプルな美味しさにハマっています。
あれこれ味付けしなくても、麦そのもののやさしい甘味がクセになるし、お通じも良くなるしでいいことだらけ。
すっかり、日常の食べ物のひとつになりました。

災害用備蓄としてのオートミール

そんなオートミールですが、シンプルさゆえの使い勝手の良さは、災害時にも心強いものです。
以下、具体的なポイントを見ていきましょう。

① 水で戻すだけで食べられる

軽く煮るだけでお粥状になり、簡単に食べられるオートミール。
最近では、加熱処理されたものも多く、少量の水に浸しておくだけで食べられるものが増えています
これは、思うように火が使えない災害時には便利。

「でも、水で戻しただけだと美味しくないんじゃない?」と心配な方はぜひ一度、オーバーナイトオーツで検索してみてください。
思い思いのトッピングを施された、加熱調理ゼロの美味しそうなオートミールに、たくさん出会えますよ。

② 味付け次第で食事にもおやつにも

オートミールというと、フルーツなどでトッピングしたスイーツ的な食べ方のイメージが強いかも知れません。
しかし元を正せば、麦を乾燥させただけのシンプルな食品
ご飯系の味付けにも、無理なく馴染みます。

たとえば、健康や自担のため、水やお湯でふやかしたオートミールを、ご飯やお粥の代わりとして食べている人もいますし、
スープに入れて、リゾット風に食べるのもなかなか美味。
防災からは離れますが、モチモチとした独特の歯応えを生かして、オートミールを餃子のタネに使ったヴィーガン餃子のレシピもあったりします。

水も火も貴重な災害時、ご飯がわりになるオートミールは、心強い存在です。

③ 離乳食になる

小さなお子さんやお年寄りなど、柔らかい食事が必要な方のいるご家庭では、災害時の離乳食、嚥下食の準備は頭の痛い問題かと思います
そんな時、離乳食規格のオートミールは、手軽に利用しやすい選択肢のひとつ。
細かく刻まれたクイックオートミールを使えば、歯の生え揃わない赤ちゃんや、噛む力の弱いご年配でも、無理なく食べられるお粥が簡単に作れます。

かさばるベビーフードなどを十分量ストックしておくことが難しいご家庭は、補助食品としてのオートミールの活用を、一度検討してみてはいかがでしょうか。

わたしが初めて食べたのは、プレミアムピュアオートミール。
「離乳食規格」との表示を見て、「へえ!」と思ったことを覚えています。

④ 栄養価が高い

既にふれたように、全粒穀物であるオートミールは栄養が豊富です。
缶詰などの保存食中心の食事で、ビタミンや食物繊維が不足しがちな災害時、白米やパンの代わりにオートミールを食べることで、摂取できる栄養を簡単に底上げすることができるのも、嬉しい点です。

⑤ 保存向き

これは言わずもがな、という気もしますが、オートミールは乾物なので、やはり長期保存には強いです。
わたしは普段は量り売りで購入したオートミールを食べていますが、備蓄用には、袋入りや缶入りのものをストックしておくようにしています。
袋入りのものは1年ほど、缶入りのものになると、数年単位の保存期限のものが多く、頻繁な入れ替えが必要ないので、ごみを減らしたい! という観点ではとても助かります。

+α 普段通りのご飯が食べられる

これは、普段からオートミールを食べている人に限った話ではありますが、
水で戻したオートミールを食べていると、災害時にもそのまま同じものが食べられるんだな、という安心感があります。
心身ともに疲れた中で、普段食べ慣れていない保存食だらけの食卓になりがちな災害時。
そんな中で食べ慣れているものを普段通り食べられるというのは、時にどんな高級料理にも勝るご馳走になるだろうな、なんてことを思います。

ホールフードという考え方


話は少し変わりますが、環境問題について考えていると、「ホールフード」という考え方に魅力を感じる瞬間が多くあります。
ホールフードは簡単にいうと、食べられる前の加工や精製を可能な限り抑えた、植物性の食品のこと。
ごみが出ず、加工に要するエネルギーのロスも最小限で、しかも植物まるごとの栄養を摂取できる。

オートミールは一応加工をしているので、厳密にはホールフードには当たらないのかも知れませんが、精製によるゴミや栄養のロスが少ない点は、通じるものがあると感じます。
そんなわけで、今までは小麦粉を使っていたような場面でも、最近はオートミールを使えないか試してみることがしばしばです。
焼き菓子でも、料理でも、麦丸ごとの味わいと栄養を取れるのは、中々に良いもの。

皆さんもぜひ一度オートミール備蓄、検討して見てください。

まとめ

ローリングストックを始めてから、
「災害時にも、いや、災害時だからこそ、なるべく普段通りのものが食べたい」ということを強く意識するようになりました。
そんな中で主食は、ちょっとした悩みの種でした。
普段からストックしてある冷凍ご飯は、自然解凍でも食べられることを確認済みだけど、数が限られる。
レトルトのご飯は匂いが苦手。
アルファ米はとっても優秀だと思うけれど、作り方が下手なのか水っぽくなってしまったりして、ちょっと食べにくいのが正直なところ。
パンは手軽だけれど、もう少しお腹に溜まるものが食べたい。

オートミールをはじめて食べたのは、そんなことをうじうじと考えていた時でした。
「え、水で戻してこの感じなら、わたし的に全然ありやわ!」
しかも、食物繊維たっぷりだから、少量で腹持ちも抜群。
一袋のオートミールがあるだけで、しばらく空腹は免れる。
そんな安心感のおかげで、わが家のローリングストックの安定感はググッと上がりました。

もちろん、食べものは人それぞれ好みや合う合わない(アレルギーなど含め)があるので、これが万人にとっての解決、とはならないと思いますが、もしもわたしと同じようなことで悩んでいる方がいれば、ご参考になれば幸いです。