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ウェスをつくる。【古着をReuse/使い捨てペーパーをReduce】

<ウェスを作ろう> Reuse & Reduce
⚫︎ 使い終わった服や肌着、タオルなどはハサミで切ってウェスにしましょう
⚫︎ 古着を自分の好きな大きさに切って、使いやすい場所に置いておくだけ
⚫︎ キッチンペーパーやティッシュペーパーなどの使い捨てが減らせます^^

洗濯・すすぎ・脱水を終えた洗濯機。
洗濯物を取り出したら、10年選手の枕カバーが真っ二つに裂けていました
あー……まぁ、よう働いたもんね。うん。

服とか基本、穴が開くまで着倒すタイプなので、こんな光景は昔からしばしばあります。
そんなわけで、久しぶりにウェスを作り足しました。

私がウェスを使いはじめたのは、以前紹介した片付けの本を読んでから。
Img
気づけばもう随分と経つんやね〜。
一度使いはじめるととっても便利で、もうなかった頃には戻れなさそうなウェス。
今更ながら、「そういえばこれもゼロ・ウェイストでない?」と気づいたので、ゆるっとまとめておきます。

目次

ウェスって何?

ウェスという言葉は、英語の「Waste(ぼろ布)」からきているんだとか。
古着を裁断して作られる布で、機械類の掃除などで使われることが多いそうですが、気軽な雑巾代わりとして、いろんな場面で使えるやつです。

作り方

ウェスの作り方はとっても簡単。
使い終わった古着やタオル類を、ハサミで好きな大きさに切るだけです。

とはいえ、枚数を切るとなると一仕事なので、布用の裁ちばさみは持っていた方がラクです。
いまやボタン付け以上のお裁縫とは無縁な私も、ウェス作成用の裁ちばさみを一本持っていたりします。笑
手が痛くならないし、ジャキンッ! と豪快な切れ味は中々爽快感があってよろしい。

そして労力削減のコツは、切るだけじゃなくて裂くこと。

冒頭で我が家の枕カバーが裂けちゃってたように、織物は糸の方向に沿って力を加えれば、一気に裂くことができます。
端っこに切れ目を入れて、

グッと力をかければ……

ザッ! と裂けます。爽快。

これで縦長に裂いた布を、丁度いい長さにザクザク切っていけば、あっという間にウェスの出来上がりです。
簡単。

ただし、縦糸と横糸で織られている布ではなくて、編まれているような布(Tシャツやニットのような、伸縮性のあるもの)では、力を加えても裂けずに、みょーん、と伸びるだけだったりします。
この場合は、大人しくハサミで切りましょう。笑

1枚の服から、意外とたくさんのウェスが作れるので、一度作ると中々なくなりません。

向いている素材

吸水性のいいもの、汚れを拭き取りやすいものがいいので

  • コットン
  • パイル地(タオルなど)

がおススメです。
逆に、ウールやフリース、ナイロンなどの汚れを弾いてしまうような素材や、デニムのように硬い素材は不向きです。

使い方

こうやって作ったウェスは、使いたいとき、すぐ手に取れるところに置いておきましょう。

キッチンでは、ペーパータオルや雑巾の代わりに
リビングでは、台拭きやティッシュの代わりに
その他、家中のお掃除に使えますし、私は、楽器を磨いたり、鞄や靴を磨くのにも使っています

ただの布です。
ただの布だから、何にでも使えます。

ウェスのいいところ

と、既になんか色々ほめ倒していますが、改めて長所をまとめておきましょう。

繰り返し使える

元々が古着なので、使い捨てできてしまうのがウェスの特徴ですが、実際には、ちょっとした汚れなら洗って干して、繰り返し使うことができます

いちいち洗濯するとなると大げさですが、私は、キッチンでコンロや作業台を拭いた後、食器用洗剤で軽く揉み洗いして、絞って水切りかごの片隅で干しておくことが多いです。
こうやってちょっと洗うだけなら30秒程度の作業。
小さいからすぐに乾くし、気楽なもんです。

丈夫

布なので、当然ペーパータオルやティッシュペーパーなんかより、うんと丈夫です。
ちょっとしつこい汚れを擦ってもボロボロにならないし、牛乳なんかをこぼしちゃった時も、拭いて、絞って、拭いて、絞って、とできるから、使い捨てのペーパーを何枚も無駄にしなくて済みます。

好きな大きさにできる

ちょっと拭きたい派でも、がっつり掃除したい派でも、自分の好みのサイズにカスタマイズできるのがウェスのいいところ。
私は小さめサイズを色んなところに使い回していますが、中には使う場所や使用目的によって、自分にとってベストなサイズのウェスを作って分けて置いておくキチンとさんも。
毎日の家事を、自分仕様のアイテムが手助けしてくれるのは、結構気持ちのいいものですよね。

汚れたら捨てられる

こうやって使い尽くしたウェスとも、最後にはサヨナラです。
元々が古着なので、気軽に使い捨てられる、というのがウェスの特徴です。
キッチンペーパーでは頼りないけど、雑巾だと使用後の洗濯が憂うつ……と感じるような厄介な汚れには、もってこいです。
(だからこそ、機械油などの落ちにくい汚れがついてしまう現場で、重宝されてきたんでしょうね)

コンポストのあるご家庭では、天然素材のウェスなら堆肥化も可能。
我が家ではごみ箱に捨てていますが、それでも、破れた古着をそのまま捨ててしまうよりずっと、使い切った感謝と満足感を得られるサヨナラです。

ウェスを使いはじめてから

ウェスを作ってみて、思い返すと、案外色々な変化がありました。

キッチンペーパーから解放された

実はあまり得意ではありませんでした。
キッチンペーパー。

あれだけ立派なペーパーだから、「使い捨てるのもったいないな……」て気分になるんだけど、実際にはペーパーだから使い回せるほどの丈夫さはない。
狭いひとり暮らしのキッチンで、わざわざ置き場所を考えたり、ちょうどいい感じの「キッチンペーパーホルダー」を見つけるのも一苦労で、地味にストレスでした。

その点、小さいし、使いまわせるし、ウェスはいいぞ。

ティッシュペーパーからも(かなり)解放された

これも同上。(なら一項目いらんやん)
ティッシュペーパーは一応来客用に置いているので、完全にはなくしていませんが、消費ペースはかなりゆっくり。
普段は、お菓子の空き箱(上の写真の赤い箱)に入れたウェスを使っています。

ごみが減って嬉しいぞ。

こまめに掃除をするようになった

私はケチくさいところがあるので、ちょっと汚れただけのティッシュを捨てるのに、地味にストレスを感じます。
なので、ちょこっとした汚れをティッシュやキッチンペーパーで拭いて、使用後のペーパーをごみ箱に放り込んで、という流れには、いつも小さな葛藤がありました。
気が進まねぇのよ……

結果、どうするかというと、汚れを見て見ぬ振りしたり、汚れを拭いた後のティッシュを、「また使うかも」とちょこんと台の上に置いておいたり。
結局、中途半端に片付き切らない光景にこれはこれでまた別種のストレスを抱えていました。

その点いまは、さっと汚れを拭いて、さっとウェスを洗って、干して。
どこにもものを捨てる行程がないので、ノーストレスです。

いつも綺麗な我が家が嬉しいぞ。

服の買い方が変わった

それから、ウェスを作るのが当たり前になってから、洋服を買うときに、「これはウェスには向かない素材だな」といったことも考えるようになりました。
服を買う、その時の気持ちだけではなくて、服を買ってから、使い終わって手放すまでのことに、自然と意識が向くようになったんです

どんな場面で着るかな。
どれくらいの付き合いになるかな。
手放すときはどうなるだろう。
まだ綺麗なうちにリユースに回すことになるだろうか。
それとも、穴が空くまで着て、ウェスにする?

時には、ドレスコードの関係で、化繊の服を選ぶこともあります。
数度着て、人に譲ることもあります。

でも、長い付き合いになりそうだな、と思う服ほど、天然素材のものを選ぶことが増えました。
ウェスに向いているのは、丈夫で、吸水性がよくて、乾きがよい布。
結果的に、肌にとってもやさしく快適な、着心地のいい服が、私のクローゼットには並んでいます。

まとめ

すっかり生活の中に溶け込んでいたので、忘れていましたが、やっぱりウェスって便利です。
というか、布ってすごいよね。
何年も十何年も日々の装いを彩ってくれて、暮らしの道具として活躍してくれて、その役目を終えた後も、こんなに助けになる。

最近は、水回りはセルローススポンジであちこち拭いてしまうので、以前よりは活躍の頻度が減りましたが、それでもやっぱりこの手軽さは便利です。
雑巾とかふきんのお手入れが面倒くさくて続かない……という人は、ぜひ取り入れてみて下さい。